暮らしの中で思うこと

絵中心のブログ。簡単なイラストや、たまに動物のスケッチを描いています。

きっかけ

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小説『小さいおうち』を読みました。
映画化されて話題になった折に知って、ふーん、そういう小説があるのか。
くらいに思っていところ、このお盆に母と話をしたのをきっかけに、「読んでみよう」と思ったのです。

その話の内容は以下。
私「あー、映画になったやつか。知ってるけど読んでないわ」
母「話はともかくやけど、その時代のことがよく調べてあるのが話題になってて(←友達から聞いたらしい)」
私「あ、そうなんやー」
母「戦争の前後の時代、いま皆が考えるより日本は明るかった、とか。時代の雰囲気がよく再現されてんねんて」
私「へー!」(ここで一気に惹きつけられる)
母「あとがきのとこで、作者と誰かが対談してるらしいんやけどね」
私「へえ、どんな?」
母「現代が、日本が戦争に突入する前の雰囲気に似てるって」
私「え?どういうこと?」
それを聞いてぞくっとする私。
母「生活も、文化も前の時代に比べたら豊かになったって皆が感じてて、享楽的な…というか、楽しいムードがあったんやって」
私「はぁ…そうなんか…」
母「政治的なことにあまり興味持たんと、まあ楽しく行こうや!みたいなな」

  ※実際の書面から、人の口をつたって多少尾ひれがついている可能性はあります。

それを聞いてちょっと怖くなりました。

歴史は、誰かが作った物語です。
のちの時代に、たくさんの資料からたくさんの視点を得て、それぞれの目的にそって点と点を結んである物語です。
◯できるだけフェアに。
◯過ちを学んで未来に活かすために。
◯自国の行いをポジティブに伝え愛国心を育てるために。
恣意が働く以上、歴史は事実とイコールではないと思います。
(事実は、誰が見ても同じもののこと)

けれど、歴史は後の時代から落ち着いて眺めて紡ぐものです。
当時の日本の置かれた状況を、その時代にリアルタイムで生きていた人には難しい、広い視野で把握できるのだと思います。

私は現代を、どれだけ正確に分かっているだろう。
また、はたして具体的に分かろうと努力してるだろうか。
衣食住の充実と自己表現にだけ意識を集めて、
政治の難しい話、知ると不安になるような話から逃げてるみたいになってないか。


話が逸れたようですが、東京に戻る新幹線の中では、こんな調子でもんもんとしておりました。



まず、
その時代に生きた人たちの生活空気を感じたいと思いました。
読んでみたら、いろいろ思うところがあったので、また後日まとめます。