読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

一人暮らし*会社のこと

絵中心のブログ。簡単なイラストや動物のスケッチを描いています。

無人島で生き抜いた少年

f:id:shouwano:20150219235931g:plain

 

小説を読んで救われたことがある。
中学三年生のとき、なんだか思い出せないけど深い悩みを抱えていて、暗ーい気持ちで毎日を過ごしていた。
そんなときに本を読んだ。確か児童書の訳本で、一人の少年が無人島に流れ着き、必死に生きていく話。学校の図書室か、市の図書館で借りてきた本だったように記憶している。
その話を読み終える頃、嘘のように気持ちが軽くなっていた。トイレに入ったときに、ふとそのことに気がついた。「あれ??」と驚いて、喜びがじわじわと体の芯から湧いてくるのを感じた。
重苦しい気持ちは長らく心の中にあって、馴染みのものになっていた。その塊がそっくりなくなった。まるで、私が本に夢中になっているすきにこっそり逃げていったみたいな。

「飢えや寒さと戦い、獣におびえて、常に解決すべき問題に直面している。私よりもこの人の方がずっと大変だ。私の抱えてることなんか、ほんと些細だ」
わかりやすく言うと、そういう理屈から楽になった。
でも、まず心が揺さぶられて、悩みが脱走したことを発見して驚いて、上記のような分析をしたのはそれから。感動するって、こういうことだ。

物語の題材としては、ありふれた冒険もの。その当時だって、有る程度「ありがち」と思いながら読んだと思う。何にそんなに強く揺さぶられたのかわからない。ひとつひとつの描写が丁寧で、子供だましでなくリアルだったのかな。
読み手(私)の心の状態ゆえに反応した部分は当然大きかっただろうけど。



またあんな体験ができないかなあ、と思って本屋さんをうろうろしてしまう。

 

イラストのタイトル:「バタンキュー ハッ!」