心の中
日常がどんなふうに見えているかという話。
私は一か所にとどまる癖があります。
社会人になったときに越してきた部屋に今も住んでいるし、仕事もずっと同じです。
友達の中には、
転職をしている人が何人かいます。
ある友達は同じ仕事を続けていますが、
頻繁に勤務地が変わるために何度か引っ越しをしています。
「何度か引っ越しをしている」友達に
大変じゃない?と聞いてみたら
私はわりと平気だし、好きな方なんだ
という返事でした。
部署が頻繁に変わるのも、
その都度、
自分のことをよく知らない人々の中で、
「今度はこういうキャラでいってみよう」
とリセットできるのがいい、
と言っていました。
彼女のフットワークの軽さを素敵だと思い、
ああ、そういう面があるのか。
と面白く思一方で
私ならストレスのほうが勝つだろうなぁと思いました。
いろんな仕事を経験したり、旅行に行ったり
わかりやすく飛び回っているほうが
「いろんな環境に身を置いて、
新しいものに触れて、
有意義に過ごしている」
という感じがするのは確かで、
たまに、
なぜ自分はこんなに動きのない人間なんだろう
と思うことがあります。
なんでもできるのに、どこへでも行けるのに。と。
でも、単調な生活だって充分に冒険です。
私の目から見たら、対峙すべき変化も刺激もある。
自分にしか見えない光景。
さきの見えない、
なんとなく暗い道。天気は基本的に曇り。
勇者っぽい恰好をしています。
最終的な目的地がわかっていないのに、
その時その時進む方向はなぜか決まっているようで
とりあえず歩いている。
誰にも会いません。
ときどき壁にぶちあたり
途方に暮れてウロウロしたり。
(壁の横をすり抜けられそうでも、
なぜか必ず壁を打ち崩さねばならないような、
そうじゃないとダメなような気がしている)
ときに疲れて、へたりこむ。
打つ手がなくて、純粋に途方に暮れる。
蝶々くらい飛んでてもいいのにな。
と思いました。