学生の時の話です。
同じ学部の友達の部屋で相談ごと。
「あのさぁ。サークルの同期の子たちのことなんだけど」
「みんないい子だし楽しいんだけどさ
なんか・・・気後れ?しちゃうんだよ」
「みんな、なんていうかトークがあか抜けてるっていうかおしゃれっていうか・・・
私はなんだかいまいちなことしか言えないというか
ふってもらわないと入りづらいときもあったりして」
「あ、つまらない発言しちゃったって後悔したり
上手に話せなくて悩んだり
こういうところが時々本当いやになる。
テレビで司会やったり面白いこと言ったりしてる人、
ほんとすごいと思う」
そんなふうなことを話しました。
ちなみに、話を聞いてるこの友達はサークルとは無関係で、
大学一年の春に会ってからすぐに仲良くなった、
互いに気の置けない間柄です。
私の話を聞いた後に、その友達が言いました。
「みんなそうでしょ?」
私「え?」
友「芸能人も悩んだりするのはそういうところでしょ?
発言の回数とか言いすぎたとか思った風に話せなかったとか」
私「そっか…言われてたみたら…。私は私だけだと思ってた」
友「違うって(笑)」
このとき、目からうろこでした。
こんなことで悩んでるのは自分だけだという気がしていたのです。
もちろん性格も能力も個人差があります。
テレビに出ている人は、もともと人より得意な分野を自ら選んでいるんだということも思います。
でも、何もかも思い通りに、いつも自信にあふれてカメラの前に立っているわけがない
そういうことに、初めて目が向きました。
自分には自分の内面しか見えない。
思い通りにならない何かと格闘したことのない人なんかいないだろう
ということが直観でわかりました。
またそれと時を同じくして、
好きな歌手がラジオの番組で
生放送に出た日の帰り道はたいてい撃沈している
という話をしていました。
大学に入って間もなく。
こういったことに気が付いた時期でした。
*学生時代は楽しかったけど、
自分のことをよく知らないゆえに悩む時期だった。
いまは何かぶつかることがあっても
その、ぶつかったときに自分の輪郭を感じる。
それがあまり嫌ではなくて、
実際に問題の解決や収拾にあたるときの慰めになります。