暮らしの中で思うこと

絵中心のブログ。簡単なイラストや、たまに動物のスケッチを描いています。

虫になること


本の虫になりやすい。

漫画や小説など、読みたいものを手にすると

人と一緒でもなかなか我慢できない。


小学生のとき友達の家に遊びに行ったら、

ドラえもんの漫画が1巻からずらりと揃っていた。

友達をほっぽり出して読んで、よく文句を言われた。


高校生のとき、電車通学だった。

乗り継ぎのターミナル駅はショッピング施設が充実していて、本屋さんもあった。

同じ高校に進学した地元の友達が2人いて、

テスト期間が終わるとよくその駅周辺で3人で遊んでいた。

私が読んでいる少女漫画の新刊が出たので、

それを買うのに付き合ってもらい、

そのあとプリクラを撮りに行った。


3台しかないプリクラ機は混んでいて、

私たちは順番待ちをしていた。

その間、おもむろに漫画の包みを開け、読み始める私。


帰りの電車の中で、

「一人だけ漫画読んでたし」

と文句を言われて、

あー、やっぱ言われちゃったなぁダメだよな

とは思った。

(2人きりじゃないし、いいかなと強引に思ってしまったのだ)




基本的には、自分と友達のしたいことが異なれば譲る。

よく喋るというよりは聞き役だ。

集団の中では隅っこで静かにしている方である。


それが、本を手にすると図々しくなる。

誰と一緒でも、というわけではなくて

この人なら許してくれる、と選んでいるんだと思うけど

人と一緒にいながら、まぁ失礼なことである。

(実際問題文句を言われているじゃないか)



本読みなのは良いこと、と思ってるのではなくて

感覚としては、

つい爪を噛んじゃうとか

そういう、あーダメなんだけどな

と思いながらついだらしなくやってしまうこと

という感じだ。


また最近はKindleを手に入れて、

台所に持ち込んだら案の定料理が滞った。



本は面白い。なんであんなに面白いんだろう。

心の片隅で焦りながら読むのはもったいないな、

と常に思っている。


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せっかく読むなら、時間を確保して、

何も気にせず虫になりたい。





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「本の虫」は、考えてみれば、本を前に無視される他人の存在があってこその表現なのかもしれない。じゃあ、本を読んでて周りに目が行かなくなることって、まぁ古くからあったのかしら、ということも思う。

それが良い悪いは横に置いておいて。