上って下りて運ばれて
住処が変わり、通勤ルートも変わった。乗り換えのときに駅構内を移動する距離がぐんと増え、階段も登ったり降りたり。エスカレーターも使うけど、人の後ろに並ぶ時間が惜しいので、止まって乗る人の隣をたったたった歩いて上る。
よく運動しているはずなのに、少しも心地よくないのは、人混みと構内の空気のせいだと思う。
駅から会社まで歩くのは、15分くらい。朝から日差しがきついけど、外の空気にホッとしている。
足を動かしたぶんだけ先に進むのも、歩くにつれて汗ばんでくるのも当たり前で、その当たり前にホッとする。
乗り物に乗って、携帯を見たりぼーっとしたりする間に、同じ時間では到底歩けやしない距離を行ってしまうのが、そこはかとなく不思議で、「なんか間違ってるよね」という気持ちになる。
引越しをする前だって毎日電車を使って通勤していたのにそんなことは思わなかった。生活が変わったことでいろんな感覚が活発になっているんだろうな。
久しぶり絵を描こうとすると構えてしまって良くない。せっかく時間が作れたんだからそれなりのものを描かねばと、いらない気合いが入ってしまう。
もっと思いつきで、気軽に向き合っていきたい。
ほんとはこんながらーんとしてない、いつも縦横無尽に人が行ったり来たり。