暮らしの中で思うこと

絵中心のブログ。簡単なイラストや、たまに動物のスケッチを描いています。

ひとりよがりシリーズ

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家の近所の、年季の入った中華料理屋さん。
一階が店舗で、のれんのついた入り口を構えている。二階は店の人の生活空間のようで、天気のいい日には幅広な窓のへりに布団が干してある。
その部屋の中へは、きっとこの先私は行くことがない。一階の店の中の様子は、通りがかりにちらりと見えることがあるけど、二階はまず間違いなく知らないままだろう。
たぶん畳の部屋だな。でかい扇風機がありそうだな。何年も畳替えてなさそうだな(めっちゃ失礼)。
もう5年以上、毎朝毎晩その店の前を通っているけど、二階にどんな気配があるかわからない。


プロ野球の選手たち。
試合中のベンチは、どんな雰囲気なんだろう。概ね静かなのかな。
戻ってきたり出て行ったりする選手と少し言葉を交わしたりするだけなのかな。おのおの、自分のプレーに集中したり落ち込んだりしてるだろうから。
次の次にバッターボックスに入る選手が素振りに出るとき何か声を掛けたりするのかな。ボディータッチのほうが自然かな。



どんな人がどんな目的でそこにいる、という事実が、もう珍しくもなく当たり前であっても、その場の雰囲気は一つもわからない。

そこにあるとわかっていても、絶対手が届かない未知の世界。それがなんとなく切なく、不思議だなあと思った。