私と友達は同じ中学校に進みました。
クラスは別になりました。
その日はいつもの通り、朝一緒に登校して、廊下の途中で別れました。
私が自分の教室へ入り、席について、一息ついていたところで、友達が廊下から私を呼びました。
友達「スピード解散だって！！知ってた？」
私「ええ！？ほんと？」
友達も知らなくて、自分のクラスで誰かに聞いて、私に知らせに来たのでした。
スピード（SPEED）の解散について、さっきインターネットで調べてみたら、当時はかなり大きなニュースになったということです。ＮＨＫのニュースでも報じられたようですが、私の実家では朝ごはんのときにテレビを見る習慣がなく、ラジオは流していましたが聞き逃したのでしょうか、とにかくそのときまで知りませんでした。
中学生のころ。
遊びの中にカラオケという選択肢はなく（もしかしたらその存在を知らなかったかもしれない）、ＣＤもろくに持っておらず、インターネットで動画サイトを見る習慣もなかった。ただテレビの歌番組を頼りに歌を覚えて、学校帰りに二人で歌っていました。
解散のニュースを聞いたときにどう思ったのかは忘れました。
ただ数分前に別れたばかりの友達が私の教室まで来て、興奮した面持ちで私を呼んだ、そのときの雰囲気。その光景で、一瞬にして、なにか重大なニュースがあるんだ、と分かって胸がざわついたこと。それを今でも覚えています。
