先日、電車の中でシマウマ柄のカバンを見かけました。
とくに気になってじっと見ていたわけではなく、ちらっと視界に入り
「あ、シマウマ柄だ」と認識して、窓の外に目をやり景色を眺めるうち、ふと思いました。
(あれだあの…アイスクリーム… パリパリバーに似てる)
小学生の頃、風邪をひいて学校を休んでいた時、母が買ってきてくれたことがあります。
なぜかこのことを、折に触れて思い出します。
熱のある身体にひんやりとしておいしかったのと、なによりうれしかったのです。
食欲のない風邪のときだから、口に入るものをしっかり食べて、ゆっくり休むこと。
そのために母はたえず台所に立っていろんなものを作ってくれました。
煮魚、高野豆腐、すりりんごなど。
けれどまさか、アイスを食べていいとは思いもしませんでした。
お菓子(甘いもの)は、風邪の時に進んで食べるもの(食べていいもの)とは違う。
子ども心にもそんな感覚があったので、嬉しくて、特別な感じがしました。
そんなことを思い出しながら、ついふらりとコンビニに立ち寄って、このアイスを探しました。
(あ、あった)
(おいしそうだなぁ)
(シマウマのカバン見かけたし、買っちゃおうかなぁ)
(…いや、それはあまりにも安直だな)
1分くらい迷っていました。
結局買わないで帰りました。
冷静になってみれば、甘いものよりしょっぱいものが食べたいということに気が付いて。
家に帰って、きゅうりとかまぼこと塩昆布の和えものを作りました。
これはこれで、塩昆布がシマウマに似てるな。
食べながら思いました。
(いま気が付いたのですが、私が小学生の時に食べたパリパリバーは、私が描いたような丸い形ではなく、四角だったように思います。昔のパリパリバーはそういう形だったのか、そもそも似た別の商品だったのかもしれません。調べたら分かるだろうけど、まぁいいや。)