先週金曜のこと。朝、会社のエレベーターで偉い人と一緒になって、「寒いですねえ」から始まり、とてもナチュラルな感じで世間話をした。余計なことは言わず、尋ねすぎず。わぁ、まるであの先輩がしているみたいにソツなく目上の人と世間話できた、と感動し、その流れで自分の席に着いたら、他部署の人が私に急ぎの仕事を与えようと待ち構えていていて、カバンを下ろす間も与えずにダダダっと仕事の話をしてきた。けれど私はにこにこしたまま資料を受け取り、その人が去っていくのを見送ることができて、それでまたちょっと感動した。お、ちょっと知らない間に一皮むけたんじゃない?
私の良くないところ、難しいと思ったり、テンパったりするとすぐ顔に出る。演技なんかできないし。笑顔なんか貼り付けられないし。と思っていたけど、あ、楽しいから笑うんじゃないな。ゆとりが欲しい時に自分から自分のために笑うんだな。ということをなんとなく学んだ。(年相応と言われたらそれに尽きるけど、私の知ってる大人たち、落ち着いて穏やかで頼りになる人たちも、なにがしかの道を登って転んでその場所にたどり着いたのだろうなと気がついた。)
相手のための演技じゃない、演技から入って笑って心のケバケバしたところをなだめて、自分を楽にすることなんだなと。それで自然と自分の周囲もまるっとしてくるんだなと。
そんな殊勝なことを考えていたけど、午後に最大級の案件が降ってきて、手こずって一気に余裕がなくなった。
もうゆとりさんたちはどこへやら。かわりにお馴染みのカリカリがやってきた。
最終的には、上司の助けを借りて事態を収めた。
終業時刻間近にはお腹が空いて、ひっきりなしに食べ物を要求してきた。たぶん左右、斜め前くらいの人には聞こえてたんじゃないかと思うけど、もう恥ずかしいと思う余裕もなくて、ヨレヨレで会社をあとにした。
進んだり、下がったり。進んでる気がしたけどそうでもなかったり。どんなステージでも、たまの手応えと、お菓子が力になる。
集中する、集中が途切れる、また集中する、を一日に5回も6回も繰り返すのは、働きすぎじゃないかなぁ。と、ヨレヨレになるたびに思う。