服を買いに行った
久しぶりに休みをもらい、服を買いに出かけた。
お店の中をぶらぶらするうちに、お、これは!と見つけた服は3色展開。けれど欲しいと思った明るい黄色だけサイズが無い。うーん。
「この色ならお客様のサイズがあります」と出してきてもらったチャコールのを試着したけど、形が同じでも色が違いすぎて、ストンと来ない。
「この色目なら秋口まで長く着回せます」
「落ち着いてるから逆に明るい色を合わせやすいんですよ」
店員さんの言葉にだんだんと、「ほうほう、たしかに、これはこれで良いのでは?」という気になりかけてきた。
もともと「今日はお休みだ、嬉しい、久しぶりに服を買うんだ」という浮かれた気持ちがあり、それを後押ししてくれる言葉が心地よかったんだと思う。買い物って、商品を手に入れるだけじゃなくて「新しいのを買った!」という高揚感がまず楽しい。たまにそれがモチベーションになっちゃうことがある。
でも今回は「違う、これじゃない…」という初めの違和感を手放すことなく、店員さんの並べるメリットにも耳を傾けた上で、「ちょっと考えます…」と断って一旦売り場を離れることに成功した。
冷静に対処できて、何もまだ買えてないのに、ホクホクとした気持ちになった。
試着に付き合ってもらうほど、買わずにその場を去るのがしんどい、そういう圧力を勝手に感じて、試着したものの中から選ぼうとしてしまうこともある。でも試着は文字通り試着なのだ。
(もっと昔は、自分に合うものを選ぶ照準も今よりぐらぐらしていたし、店員さんの顔色も気になったりして、服を買うという行為がいまより負担だったなぁ。)
たかが服だけど、自分の選択、選択までのステップに自分なりのやり方があると、なんとなくでも信じられるのは、結構大きい。
近年、ふわっとしたラインのズボンが流行っている。なかにはスカートと見まごうような形のキュロット?みたいなやつもある。
下半身の線をぼかしてくれるし、楽そうだし、一つ持っておきたいんだけど、あまり身長がないので、「かぼちゃパンツ」みたいになるのが怖い。自分に合ったサイズが分からず、未だ買えていない。
試着して、ぴったりですよー、と褒めてもらっても、自信が持てなくて、買います、と言えない。(「ちょっと大きいので、もう少しつくりが小さいものを他店でお求めになったほうがいいかもしれないです」とか言ってくれないかな)
世間でどれだけ普及していても、自分にとって新しいものを取り入れるのは一苦労だ。
関東では梅雨もまだなのに、毎日暑い。雨の予報に、少しこれで日が陰るかな、とホッとする。