「問題が起こったらその時考えればいい」
という構え方を、仕事をする中で知った。
その日した小さなミスが、大問題に発展したらどうしよう…と、家に帰ってからも気にかかって、次の日会社に行くのがたまらなく嫌だったのは、懐かしいと言うにはあまりにも最近の話。
だんだん抱える仕事が増えてくるにつれて、ひとつひとつに心を砕いておれなくなるのは当然で、また正攻法で対処しきれないのも分かってきた。
「問題は起こってから考える」
「時には上の人を動かして解決する」
「ピンチのときに気持ち良く助けてもらえるように、普段から機会があれば恩を売っておく」
「必ずしも一から十まで自分のミスを説明しなくていい(正直であることは時に相手を困らせる)」
周りを見渡してみれば、誰しも失敗はしている。ただ、必要以上にしおらしい態度はとらず、しれっと報告、ちゃっかり誰かに解決してもらう。という人が多い。
「うまいなあ…」「なるほど、そういう手があるのか」
周りを見渡す余裕が出てくるにつれ、そんなに悲壮な雰囲気をかもしながら仕事する必要はないと気づいた。
仕事は単調でも、見える景色はその都度違う。それを面白がることができる限り、この仕事を続ける意味があるのかなあ、と思ってしまう。