幼稚園から帰ったら、まず自分のカバンを下ろし、上着を脱ぎながら娘に声をかける。
「上着脱いで、お母さんかけるからどこかおいといて!ぼうしは自分でかけてね。ほんで手洗おう」
いつもの流れなので言わなくても分かってるとは思うけど、幼稚園で作ってきた作品(お絵描きや工作)を一番に出そうと、床に座り込んでリュックを開けようとすることがあるので、つい口うるさく言ってしまう。
それと、自分や娘の上や着荷物が廊下などに、くしゃりと置かれたままの光景が嫌で、とにかくそれぞれ、然るべきところに片付けてしまいたいと気持ちがはやる。
手を洗うのに洗面所に連れていく。台に乗ってもまだ少し蛇口が遠いので、水を出したり止めたりをやって手伝う。
鏡に映った娘の顔を見て、かわいくなって、後ろからハグしたりして洗うのを見守っている。
そのあとは娘のためにテレビでYouTubeをつける。帰宅後は15分程度の動画を一つ見るのが習慣になっていて、その間私は夕飯の準備をする。
たいてい残り物のおかずやスープ、冷やご飯を温めたりするだけか、何か一品作ることもある。
その間、急いでいるのにも関わらず、ついつい携帯を手に取り、どう考えても今見なくていいニュース記事を読んだりしてしまう。できればやめたいことではある。
動画が終わってまだ食事が用意できていなければ、娘はテーブルに移動し今度はお絵描きか何かをして待っている。
なんやかんや話しかけられて、台所仕事に集中できない私がカリカリとして感じのよくない返事をし、それにまたつっかかってこられて、またトゲトゲしてしまう。
食卓の準備ができて娘が席に着くと、四割くらいの確率で、「おいしくなさそう」とか「えーコレぇ?」と文句を言う。
「好きなものばっかじゃないよ、きょうはコレ食べて!」とか
「まあ一口食べてみてよ」
などと軽く流せるかどうかで、その日の自分の疲弊度が測られる。
娘はそこまで食事大好き!な子じゃなく(お菓子や大好物は除く)、しばしば、まだ胃袋には入るのに食べることに疲れて食事を終えようとする。
もう食べられない、と言った時は、「お腹いっぱいなの?それとも食べるの疲れた?」と尋ねて確認して、後者の時は口に運んで手伝ったりする。
いま必要なサポートであるのか、甘やかしになってしまってるのか、時折悩む。
完食、もしくはほぼ完食できたら、食後のデザートを出す。かりんとう、クッキーなどの焼き菓子、ヨーグルトなど。
食後のデザートを目指して完食を促すことも多いけど、これもまた適切なことなのか自信がない。
食事にはだいたい小一時間かかる。
食後はお風呂を溜め始め、その間私は食べ終わったお皿を洗う。
台所の片付けは10分前後で、お風呂が溜まるまでには終わるけど、洗い終わるのを見計らって、娘が遊ぼうよと誘ってくるので、すごろくやブロックを少しやってから入浴になる。
20時には服を脱ぎ始めたいけど、段取り次第では15分を回ってしまうこともある。
お風呂では初めに歯磨き、次に髪を洗い、最後に体を洗って、湯船に浸からせる。娘がスーパーボールやアヒルなんかで遊んでいる間に、私は自分のことをやる。
思ったよりお風呂が遅くなって焦っている日でも、湯船に入ると気持ちよくて、楽しい気分になる。娘と喋ったり遊んだりしながら、冬場なら少し追い焚きして体を温めてから上がる。
体を拭きパジャマを着るまで10分くらいかかる。少しアトピー肌なので、保湿を入念にやる。
そのあとはリビングに戻りお絵描きをするので、その後ろからドライヤーをかける。
ブォーとうるさいのにしきりに話しかけてこられて、切っては答え、ドライヤーを再開したらまた何やら質問してくるので切って応じて、を繰り返して、余裕のないお母さんはまたイライラしたりする。
すぐにイライラして、でもすぐ反省して、を繰り返す私を日々見ている娘はどう思ってるんだろう?という情けない気持ちと、精神衛生的によろしくない環境を与えてしまっているだろうことが心配になる。
本当にもう、気持ちがすぐ顔に出ない人になりたいと思う。
髪が乾いたらやっと寝室へ。スムーズにいく日はこの時点で21時ごろ。
夜間に飲みたいときに飲めるようにストローマグにお茶を入れて持って行く。
横になったら絵本を1〜2冊読む。読む間にとろんとしてくれてよしよしと思う日もあれば、途中でたびたび「これはどういういみ?」と質問したり、可笑しい絵を見つけて大笑いしたりと、なんだか賑やかになり長引いてしまうこともある。
でもこの段階ではあとは寝るだけなので私の方も気が楽で、比較的伸びやかに対応できることが多い。
消灯したら、寝かしつけに歌を歌う。寝付くまでに2〜4曲ほど要する。基本的に私が歌いやすいものを好きに歌ってきたけど、近ごろは娘のブームからリクエストがかかり、ジュディマリからスタートする。
時々私が歌いながら先に寝落ちする時は、「うたって!」と起こされる。
娘が寝ついて、私が起きていられたら、そうっと寝室を抜け出して台所へやってきて、一息つく。
つくづく台所が自分の部屋のようである。
