水族館で会った魚です。
おにぎり型の顔で、小さいながらドスッと構えて、なんだか人間みたい。
世の中にはいろんな人がいる。のんびりした動きの人、絶えずバタバタ動いている人、ホンワカした人、カリカリした人。動物に人間的な部分を見つけるのは難しくない。
けれど考えてみれば、
「体がぬめぬめしてそう」「這いつくばってジッとしてる」「うわっ、虫食べた…」
得体の知れない部分、共感できない部分のほうが多い。
そこをあえて人間に似た所を見出して、可愛がったり面白がったりするなんて、人間は平和な性格をしてるんだなあと思う。
女の人はとくに、あらゆるものに好ましいポイントを見つけて「かわいい」で包んでしまえる。
「ブサかわいい」とか
「キモかわ」
という言葉には異質なものへの抵抗と、それでも注がれる愛情とがせめぎ合ってますね。(おおげさ)
ただどうしても、虫が怖いのはなんでだろう。
愛でようとする気持ちが働くより以前に拒否してしまう。
そこで想像してみた。
タコやウツボが蚊のごとく身近にいる生き物で、出勤途中に街中で出くわしたり、燃えるゴミの日とかに生ゴミを漁ってたりしたら?(カラスか)
初めは愉快な光景に見えるかもしれないけど、それが毎日だと…
けっこう大きいし、攻撃してこないとも限らない。次第に顔をしかめて避けて通るようになるんじゃないか。
きっと、姿かたちじゃなくて、安心して向き合えるかどうかが、好き嫌いの原点なんだと思う。
動物園や水族館の生き物が、柵やガラスを隔てていなかったら、着の身着のまま対峙しなきゃいけなかったら、誰も行かないだろうな。
「かわいい」「面白い」は安心・安全が大前提。